俺に溺れとけよ

「あそこは思い出の場所だから、将来はあの水族館で働けたらいいなって思ってた」


紡とデートした大切な場所…

あそこなら通えない距離じゃないし。





「そうか。なら専門学校行くってのはどうだ?」

「専門?」


紡は立ち上がると、自分の勉強机の上から一冊の本を取りペラペラとめくる。





「ここから一時間位の所に畜産や水産を学ぶ専門学校があるんだよ。海洋とか動物について勉強するから、そこに行けば水族館で働けるチャンスがあるんじゃないか?」


紡が見せてくれたページにはこの辺の大学が載っているパンフレットで、勧めてくれた専門学校の案内が記載されていた。




「そっか!そーだよね!!ありがとう紡」

「おばさんに相談してみな」

「うん!」


コクリと頷くと、頷くと紡は私の頭を優しく撫でた。


まだ進路が決まったわけじゃないのに嬉しい…

やりたい事が見つかるのってこんなに安心するんだね。






「足が治ってお互いの受験と土田との勝負も終わったら、今度こそまた水族館行こうな。この前のお前の誕生日には結局行かなかったから」