俺に溺れとけよ

がやがや


翌日の朝。

私達は全国大会が行われる体育館に来ていた。


会場の体育館は去年と同じところで、去年よりも賑わっているように見える。

きっと皆紡と陸の戦いを見に来てるんだ…






「美海」


ロビーで待機していると、後ろから声をかけられ振り返ると陸の姿が…


連絡はたまに取り合っていたが陸に会うのは1年ぶり。

髪を短く切っていて顔つきもどこか大人びたような陸…


私の知っている陸じゃないみたい…


今陸を考えることなんてほとんどなく常に異性は紡の事ばかり考えてしまうから、

前まで陸が好きだったなんて不思議…





「久しぶりだな」

「…うん、そうだね」


私と軽く挨拶を交わすと、陸の目線は段々と隣にいる紡に移り挑発的な目をして少しずつ近づいて来た。







「今日の個人戦…楽しみにしてるぞ」

「…ああ」


陸の言葉に紡は笑顔を返す。

私や他の部員達は皆目をそらした…




今日紡が陸に勝つことは出来ない…


今だって…

松葉杖なしでいるけどきっと立っているのでやっとのはず…


それを見てるだけで心が痛いのに、

何も知らない陸の言葉ひとつひとつにイライラしてしまう。


紡にもう何も言わないで…

お願い…