俺に溺れとけよ

その2日後、務さんが東京に帰った。

全国大会は絶対に見に行くからと約束して、笑顔で電車に乗って行った。




紡は晴れ晴れとした顔つきになり、

練習にも身が入っているように見えた。



タイムも自己記録を更新…

何もかもが順調だ。



そして夏休みに入り、県大会。


紡はクロールで優勝。

健くんはバタフライで優勝。

川崎くんは平泳ぎで準優勝。

そして、新入生を交えてのリレーでもうちの学校が優勝となった。



全国大会が間近になると、緊張感が増すどころか部員達はワクワクしているように見えた。

皆がうちの学校の優勝を確信しているようだ。






「もうすぐ全国大会だね」

「あと一週間か。早いな」


大会が迫ったある夜。

夜の学校のプールに忍び込んで泳ぎに来た私と紡は、休憩中に話す話題はやはり全国大会のこと。





「この大会が…高校最後か」


私が水泳部に入ってもう三年も経っちゃったんだ…

最初は不安だらけだったし正直やりたくなかったけど、今は入って良かったと思ってる。


水泳部に入部してなかったら、私のきっと高校生活は全然違うものになってたよね…