「…竹井?」
「あ!樋口くん!」
「びっくりした、わりぃな、ケータイばっか見て前気にしてなかったわ。」
「ううん、大丈夫。私こそごめんね。」
「おう。…あ、なぁ竹井、奏太郎の家知って………るわけないか。」
「あー、いや、なんとなくならわかるよ。」
「え!まじで!?案内してくんね?
HRで勢いで手ぇあげちゃったけど、行ったことねぇから知らなくてさ!」
樋口くんは照れるように笑った。
「うん、いいよ。」
「あ、なんか買うものあった?」
お店の方を指差しながら樋口くんが聞く。
「ううん、特に用もなくよろうとしただけだから、大丈夫!」
私は、この間お母さんが話してくれた家の場所を必死で思い出しながら案内した。
ちらっと樋口くんが持っているコンビニの袋をみると、ゼリーとかヨーグルトとかお見舞い用の食べ物が入ってて、優しいなぁ、と思った。
