今日も会えなかった。
そんなことを考えながら教室を出る足取りは重くて仕方がない。
その日の1番最後の講義を終えて、外に出るとすっかり日は暮れていた。
1日の最後の講義後ということもあり、
構内を歩く人は少ない。
いつもは騒がしい大学のキャンパスが静まり返り、
夕暮れと夜空が混じり合う紫色の空は見ているとイヤでも感傷的な気分になってしまう。
どうしてこうもうまくいかないのだろう。
もっと器用に生きられたら。
そんな思いが頭と胸を支配する。
と、その時
「……じゃないっ!!
どうしてっ!!」
ん?
思わず立ち止まった。
女の子の声だったような気がする。
怒りに満ち溢れた声。
「…………ってよ!!」
また、聞こえた。
静かなキャンパスに響き渡るその声。
泣いてる?
怒ってる?
声のした方へ恐る恐る近づいていく。
「お願いだから、いなくなってよ!!!」
え?
その聞き覚えのある声に、
その見覚えのある姿に、
俺の思考は、停止した。
「ユウ……あかり……」


