「手を出して」
言われて、おずおずと手のひらを差し出す。
すると、蝶がひらりと私の手のひらに舞い降りた。
「わあ……」
細い足のくすぐったい感触。
羽根を畳んでとまった蝶は、私のことを調べるように、じっとしていた。
「他にも呼べるんだ。ほら」
「へ……」
突然上を指さされたので、思わず空を見上げる。
急に動いたからか、手のひらから蝶が離れていった。
「って、え~っ!」
自分の目を疑う。
悠が指した空から、次々に何かが落下してきたから。
目をこらすと、それがスズメやハトだということがわかった。名前のわからない小鳥もいる。
ぱたぱたと羽音をさせながら、彼らは悠の足元に集まる。
「可愛いけど、触らない方がいいよ。鳥はバイ菌を持ってるから。あ、ごめん怒るなよ。べつにお前たちが汚いだなんて言ってないじゃないか」
後半は鳥たちに話しかけていたらしく、悠は下を向いて笑う。
す、すごい……蝶や鳥と、じゃれてる……!



