「よく言えたね」
そう言うと、悠は腕を離し、反転させた私の身体を抱き寄せた。
「俺が一緒にいるよ。いつか幸せな花嫁になれるように、がんばろう」
そんなことを言われたら、もう我慢はできなかった。
私は意外に厚い悠の胸板に顔をうずめて、泣いた。
誰かに相談したって、鼻で笑われると思っていた。
『何が不満なの?』って、首をかしげられると思っていた。
自分だって、お金さえあれば、なんとかなると思っていた。
なのに、悠は見抜いてくれた。
私が本当に望んでいるものを見抜いて、応援してくれると言ってくれる。
それだけで、私の心はほとんど満たされてしまった。
けれどあと、ほんの少し足りない。
ああ……、幸せになりたいなあ……。



