「これって……」
もしかして、母のネックレスに埋め込まれていた、父の大事なデータの複製?
クーラーのスイッチを押し、ノートパソコンを開く。
CD-Rを挿入し、ファイルを開く。
すると、画面に動画が再生され始めた。
「まさか……」
パソコンから、おぎゃあおぎゃあと赤ちゃんの産声が聞こえた。
ぶれていた画面が定まると、そこに映ったのは産まれたばかりの女の子の赤ちゃんだった。
どうやら、自宅で出産したみたい。助産師さんらしきおばあちゃんが、優しい顔で赤ちゃんを産湯に浸からせる。
『可愛いわね。やっと会えたわ』
聞き覚えのある声がしたかと思うと、画面は突然赤ちゃんから離れ、別の顔を映し出す。
それは、汗だくになった母の顔だった。
私の記憶にあるより、ずっと若い。
『本当に可愛いね。綺麗な女の子だ』
カメラを持っているらしき、男の人の声がする。
もしかして、この映像を撮っていたのは……。



