「外すなよ、大西!」
「失礼な。高浜さんほどじゃないけど、俺だって射撃の成績は良かったんだから!」
新城さんムッとした顔を見せたと思うと、悠はピストルの安全装置を外す。
残るテロリストは、三人。
「霧子は、俺が守る!」
──バアン!
銃声がしたと思ったら、一人のテロリストが肩を押さえてうめいた。
悲鳴の間に、ごとりと重い銃が床に落ちる音がする。
「あと二人……おっと!」
今度は、悠が発砲する前に、敵が発砲したみたい。
大きな音に少し遅れ、白い煙が見えた。
気をつけて、悠……!
どうやら無事に銃弾をよけたらしい悠は、参列者が座る椅子の上を、身軽に跳びながら移動する。
その姿は、まるで野生の獣。
しなやかに身を翻すと、まだ倒れていない敵の頭上から、銃弾を放った。
「わあああっ」
悠が着地すると同時、敵は手首を押さえて絶叫する。



