桜さんが、いったい私に何の用があるんだろう。 もしかして、悠が謹慎になったことで私に文句を言いにきたとか……。 何にしても、会ってみなきゃわからない。 「会いたいです」 何より、今の悠の状態がどうなのか知りたかった私は、そう答えた。 謹慎と言うからには、桜さんと住む自宅アパートに帰っているはずだ。 私の答えを聞いてうなずいた新城さんは、『通してください』と一言言い、受話器を置いた。