「いったい、兄妹で何を話してるんでしょう」
自分に兄弟がいないから、イメージが全くわかない。
「色々とあるんでしょう。洗濯ものをどうするかとか、食事がいる日はいつとか……」
「なるほど。やっぱり彼女と住んでいる人は違いますね」
一人暮らしになる前ははいつも母か祖母がそばにいて、その場で家事を分担していたし、公邸ではハウスキーパーさんが何人かで全てやってくれていた。
誰かと共同生活するっていうのは、色々と気を遣うことがあるんだなと、当たり前のことを再確認。
車に乗り込むと、ふうとため息が出た。
いったい何のためのお宅直撃だったんだろう?
「大西の嫌疑は晴れましたか?」
「はい?」
突然運転席で話し出した高浜さんの意図がわからず、聞き返す。
「いえ、大西がどうやら彼女がいると思われているらしい、と言っていたので」
「は、はあ……」
『家に待っている人でもいるの?』とは聞いたけど、彼女がいるかなんて聞いてないのに。
どうして考えていることがわかっちゃったんだろう。



