強引でもいい、私を奪って。【SPシリーズ大西編】



「俺、ちょっと荷物を整理するから。どうぞ二人で楽しくしてて」


そう言い、悠は廊下の途中で別の部屋に消えてしまった。

ちょっと待って。妹さんと二人で何を話せと……。

緊張したまま居間に案内された私は、小さなちゃぶ台の前に正座する。

グリーンのカーテンの隙間から見えたベランダには、悠が言っていた通り、たくさんの植物があるようだった。

それらが日に透け、葉の形の影が室内に落ちる。

なんか、初めてなのにめっちゃ落ち着く部屋……。

室内もハーブの香りがしてるし、ちゃんと片付いてるし、ごちゃごちゃモノが置いてあったりしないし。


「どうぞ。いやー、兄貴が誰かをこの部屋に連れてくるなんてほとんどないから、緊張しちゃうな」

「あ、ありがとう」


悠そっくりの顔で、桜さんが笑いながらハーブティーを出してくれた。

何んというか……初対面と口を開いた時のギャップがすごいのも、悠と一緒だ。