まるで笑ってごまかそうとしているような高浜さん。
もしや、そのマルタイさんの担当は高浜さんだったのかな。
「そのあと、えらいことになっ」
「言うな!! 頼むから、そのことは忘れてくれ!!」
急に取り乱した高浜さんの大音声に驚く。
そんな私の横で、悠はひゃっひゃっひゃと、悪い笑い方をしていた。
「高浜さん、そのマルタイと事件の後から、付き合ってんだよ。絶賛同棲中」
「えっ!!」
SPとマルタイが、事件のあとにつきあっているなんて。そんなこと、本当にあるんだ。
「いいじゃないですか! 私、そういうドラマみたいなのに憧れます」
「いや、あの、あはは……」
それ以上、多くを語ろうとはしない高浜さん。むりやり聞くのは可哀想かな。
「霧子だって、ドラマみたいじゃない」
「私のは昼ドラだもん」
悠が茶化すので、うんざりした顔を見せる。
すると、二人のSPが笑った。
政略結婚、派閥争い、遺産相続争いに巻き込まれ……笑い事じゃないっつーの。
そんな話をしながら20分ほどすると、車が速度を落としはじめた。



