次の日。
なんだかよく眠れなかった……。
テロ事件に巻き込まれてからというもの、悠が自宅から持ってきてくれたカモミールやペパーミントを使ったお茶を毎晩飲ませてもらっていた。
いつもはそれで眠れていたのに、昨日は昼間の壁ドンのせいで、悠を意識しすぎてしまって、眠れなかった。
べ、別にほら、寝ている間に無理やり押し倒されたらどうしようとか、考えてたわけじゃないんだから。
「おかしいなあ。俺のハーブが効かないなんて初めてだよ」
おかしくない。あんたが悪いの。
とは言わなかったけど、私はのろのろと起き上がり、洗面所に向かった。
鏡に映った自分を見て、がっくり……というか、やっぱりなと納得する。
左の頬にできものが二つ、顔を出していた。
「もっとリラックスした状態で使えば、もっとキレイになれるはずなんだけど」
後ろから鏡をのぞきこんで、悠が首をかしげる。
そりゃあ、リラックスできる余裕ある状況の人は、ハーブティーなんか飲まなくたって綺麗でしょうよ。



