「俺、感じたんです。このネックレスが、犯人たちに狙われているって」
悠の訴えを聞いた篠田さんは、静かに首を横に振る。
「それは何とも言えない」
「新城さんは? この前確保した容疑者たちの記憶を見たんじゃないですか?」
ん? 記憶を見る?
まさか、新城さんって漫画みたいに死者と話ができるとか、ものの記憶が見えるとか……んなわけないか。
「たしかに、新城は犯人たちは彼女を殺したあとでネックレスを奪うつもりだったと言っている」
「ほら、やっぱり」
「けれど、本当にネックレスが目的で彼女を狙ったのか、真の目的を隠すためにネックレスを奪おうとしたのか、それはわかっていない」
一生懸命二人の話についていこうとするのだけど、やっぱりよくわからない。
とにかく、ネックレスが目的なのか、他のことが目的なのか、そのどちらもなのか、わかってないってこと?



