声のした方を見ると、高浜さんが駆け寄ってきていた。反対側からは、矢作さんも。
二人の姿を見て安心したのは私だけのようで、悠はちっと舌打ちをした。
その目はまるで、横から獲物を奪われた獣のよう。
「早く銃をしまえ!」
高浜さんが悠から銃を奪う。すると矢作さんが、大きく振りかぶり、スパーン!と悠の頭を思い切り叩いた。一応平手で。
「いって……そんなに叩かなくても、大丈夫なんですけど。ちゃんと安全装置したままでしたよ」
悠は叩かれた頭を押さえながら、ふるふると首を横に振る。
その声の調子は、いつもの優しい彼のものだった。
安全装置って……もしや、銃の弾が出ないようにしてたの? 本気で撃つ気はなかったってことだよね。
「それにしたって、ブラック大西、怖すぎなんだよ……」
矢作さんがホッとしたような顔をした。
高浜さんは冷静に銃の安全装置を確認し、悠に渡す。



