バンテスト魔法書の保持者

突然、湖の中心が円を描く。


すると光が集まり、そこから1人の美しい女性が現れた。


長い群青色と青のグラデーションの髪に、水色の衣装。

その表情は優しげな笑みを浮かべている。


あれは‥‥‥まさか‥‥‥‥


妖精ではなかった。


しいて言えば、そう‥‥‥女神。


正確には、恐らく〈湖の巫女〉だろう。


「ミリウリアス様!」


少女は地面を蹴り、その次に湖の水面蹴る。


そしてミリウリアスと呼ばれる女神に抱きついた。


「ミリウリアス様〜」


ユーンは飛び、ミリウリアスから少し高い場所に浮いている。


「今日も3人で遊んでいるのですね」


「そうなんですよ〜タッセンがまた勝負をしかけて、ここまで競争したんです」


「私、勝った!」


「うるせぇ」


「フフフッ、仲がいいですね」


ミリウリアスは片手をヒラリと持ち上げる。


すると水面が少し揺れた。


「タッセン、あなたもこちらにいらっしゃい」


タッセンは起き上がり、水面に足を乗せる。


そのまま水面を歩いて、ミリウリアスと少女の前で丸まって欠伸をした。


「ミリウリアス様、今日も、お話聞かせて!」


「はいはい、いいですよ」


そう言うと、ミリウリアスはその美しい声である物語を話し出す。


気がつけば、周りには何体もの精霊が輝きを放っており、沢山の森の者達が集まっていた。