バンテスト魔法書の保持者

簡単に言えば、肉体強化魔法の難しいバージョン。


身体に直接魔法をかけるから、負担がそれなりにある。


疲れているのによくもまぁ‥‥‥


まぁリオウとの試合で私も使ったけど。


風精霊のフュージョンはスピードが1番上がる。


そっちがそうくるなら‥‥‥‥


「〈加速〉」


私はただの肉体強化でいい。


「私の魔法に、それだけでいけると思っているの?」


「(コクリ)」


聞かれ、出来るから呟く。


本当のことだから呟いただけなのに、やっぱりリルさんは顔を歪めた。


「っ、後悔しないことね!」


この人、本当に私が嫌いなんだな。


心の中で溜め息をつきながら、リルさんの攻撃を全て避ける。


「ちょこまかとっ‥‥‥!」


「当たったら、負ける」


頭に血が上った人間は、攻撃が単調になる。


もう癖も見抜いたし、次、どんな攻撃がくるかは容易に予測できる。


ふむ、でも、私も疲れてきた。


「〈解放〉」


不意に、リルさんがそう呟いた。


「っ!?」


危険を察知し、リルさんを蹴ってすぐに距離をとる。


私の頬には、傷が出来ていた。


ツゥーと血が流れる。


‥‥‥‥何が、起こった?


〈解放〉って唱えたから、魔術装備の能力を解放したのは分かる。