それ以上私は何も言わなかった。 いつもの地味な私に戻った。 澄香と私は、澄香の一方的なお喋りに、 私が相槌を打つ。 相談すべき事も無いし、昨日の教会で過ごしていた二人の事も、 私は言うつもりもない。 まして、 朝の不思議な出来事を、 この信用できない女には絶対に話せない。 私が本当に喪失したのは、純潔ではなく親友だったんだ……。