ヒトッ、ヒトッ…

私の後ろで水が落ちている音が聞こえる。静かすぎる空間で水の音だけで私に恐怖感を持たせる。



「はぁ…、う、うん…。」

私は今どこにいるのだろう?


目の前に広がるのは闇、血なまぐさい匂いが漂っている。

何かに縛られている両腕、傷だらけの足。
足から流れている血まで見れない。見れないせいか、そこまで痛みが感じられない。



しかし、触れてみると何も履いていない足は少し腫れていて、足の裏に切り傷が何箇所かあった。



「っ…!」
触ってみると、その足に切り傷があることを実感して痛みが走った。


本当にどこに来てしまったの…?
なんで、こんなところに…?



闇の中の恐怖と痛みで、目元が熱くなりさっきの水の落ちる音とは違うポツポツと小さく落ちる音とすすり泣く声が響いていた。


縛られている腕は小刻みに震えだした。自分の体を抱きしめたいが両腕を縛られてできなく、スカートを強く掴んでいた。

突然、ドアを開けるような音が聞こえ体が少し反応する。

開いたと思われる方を見ると赤色の炎がメラメラと燃えている光が見えた。