「璃乃どーした?」 ぼーっと立っている私を不思議に思ったのか嵐くんが手を止めて私を見上げる。 「んーん、なんでもないよ」 ホントはちょっとクラクラするんだけど、心配させたら悪いしね。 太陽に当たりすぎかなぁ。 「……、あ、」 一歩踏み出した瞬間に視界がぐらっと揺れて足元から崩れる。 「璃乃!!?」 嵐くんの声が聞こえた気がするけど、意識が朦朧として、私は目を閉じた。