教室に戻ってみると、もう1時間目が終わったところだった。 でも… 「あれ、兄貴鞄なくね?」 そう、私の後ろの席には、鞄がかかっていなかった。 いつも、黒のリュックがかかってたのに。 「休みかね?まぁ、璃乃、ちょっとはこれで落ち着けるね」 「そう、だね…」 あーぁ…、もしかしたらもう、顔さえ合わせてくれないのかなぁ。 だとしたら、私もう立ち直れないな。 2時間目の数学の準備をして、席につくと、すぐにチャイムが鳴って授業が始まった。 だけど、私はずっと上の空だった。