「大丈夫、大丈夫!自転車に乗せちゃえばいいだけだからっ」


不安そうな晃のお母さんの横で、あたしはクーラーバックを自転車の前のカゴに押し込んだ。


重くてフラフラするハンドル。

でも学校までの距離だから、なんとかなる。


「いってきまーす!」


あたしは笑顔で晃のお母さんに手を振ると、自転車を漕いだ。



上はカーディガンを羽織って、下はキュロット。