いつもより30分以上も早く、家を出た。

この時期の朝は、手足が凍りつくんじゃないかと思うくらい寒い。


北風に身を震わせながら、あたしは学校へ向かった。



学校へ着くと、校舎の中は実に静かだった。

まだだれもきていないみたい。


…よかった、今のうちにっ。


あたしは、教室へ急いだ。



念のため、ドアの隙間から教室の中を覗く。

教室は昨日の放課後の風景と、なんら変わりはなかった。