「もういいって…なにがっ?」

「こんな、ただの飾りのクマのマスコットなんてっ、…もういらないっ!!」


あたしはクマのマスコットを携帯から外すと、晃の元から走り出した。


「…おい、奈々っ!どこ行くんだよ!?」



少し走って、着いたのは橋の上。


「待てよ、奈々っ…!!」


あとから走ってきた晃の声も聞かずに、あたしはクマのマスコットを思い切り放り投げた。