キミの一番になりたい

 
「え?……そうなんだ」



もし走ることになったら頑張ろう。

去年は惜しくも二位だったので、今年こそ優勝したい、そんな気持ちがあった。



「男子は誰が代表だろうね?」


理乃がふいに聞いてきた。



「さぁ。男子って皆速いから私よくわかんないよ」



高校生の男子ってまだまだ伸び盛りの子が多いから、いつも走るメンバー違うんだよね。


去年同じクラスの代表だった男子は決まらなくてジャンケンで決定したし。



そんな事を考えながら隣の窓際の席に目をやる。


隣の席になってからまだ一度も会っていない彼を思い出す。


今日も来ないのかな。

授業もロクに出ていないから大丈夫かと不安になる。



ふと、教室の騒つきが気になって意識を黒板に向ければ案の定、女子リレー代表は私になった。


でも……



「莉子。ねぇ、あれって」



理乃が黒板に気づく前に私は黒板に釘づけになっていた。