「もう遅いし送ってく」
颯は立ち上がって私に手を差し伸べる。
「うん。ありがとう」
私はそれに手を伸ばそうとした。
ズキン
ッ!?
右足首に激痛が走る。
怪我したのすっかり忘れてた。
「あ、私ここで理乃を待ってるんだった。ごめん、だから颯は先に帰ってて」
伸ばした手を引っ込める。
颯には心配かけたくない。
「じゃあ、俺も待つよ」
「え?」
「喧嘩……する前はいつもここで嶋谷待ってただろ?」
そうだ。
前は屋上に颯がいて、理乃が来るまで一緒にいたんだった。
「きょ、今日はちょっと……あ!そうそう大事な話しあるから、二人っきりで話したいの。理乃もすぐ来ると思うし」
とにかく帰ってもらうために適当な嘘をついた。



