「うーん……」


真夜中くんは、私を見てうなる。

似合ってないからかな……。


「顔、ちゃんと見えるね」

「う、うん……、前髪がおでこにないから……」

「可愛いと思うけど、俺はいつものが好きだよ。無言ちゃんっぽくて」


私は一瞬黙って、パカッと口を開けて固まった。


「……す?」


好きとか言った?今。

私は、前髪がない分、自分の手で額と目を隠し、顔を背けた。


「好きな人以外に、そんなこと言っちゃダメだと思う……」

「え、どんなこと?」

「今みたいの……」