深夜0時、キミと待ち合わせ。

「な。ふたりでサボってたとか?」


わ、私たちの話を……!

恐る恐る首を動かし、噂の元を盗み見ようと、声のする方に視線を向けると、クラスの男子ふたりが私をチラチラ見ながら話をしていた。

私がいないことに気づく人がいるなんて……。

驚きと同時に、不安感で胸がドキドキと騒ぐ。


「あいつら付き合ってんの?」

「まさか。話してるとこなんか見たことねーよ」

「お前、どっちかに聞いてきて。頼む!」

「は?やだよ」


目の前で文庫本を開いて、文字を追っていても、内容が全く入ってこない。

1文字読むごとに、心臓の音で思考が邪魔される。


「だって真夜中寝てんじゃん」

「じゃあ無言姫」


手が震えて、また本を落としてしまいそう。