深夜0時、キミと待ち合わせ。

「でも、佐伯のことを1回裏切った。俺は、柿崎とふたりだけで出かけたことがある。だから、罰が当たった。
佐伯に、柿崎を好きじゃないって嘘ついたところを、本人に聞かれた」

「うん……」

「ああ、これも聞いてたんだ?そっか……」


真夜中くんは、きっと何もおかしくないはずなのに、笑みを見せた。


私の前では無理をしないで欲しいのに。

ここにいるのは、のんびりとマイペースに私の肩を借りる顔とは、違う人だった。


「ふたりが付き合い始めて、俺はただ見てるしかなかった。高校行けばもう平気かと思ったけど、佐伯とは同室だし、毎日柿崎は来るし、結構キツかったな」

「うん……」


相づちしか打てない。

傷ついている真夜中くんが隣にいても、何も出来ない。
役立たず……。


「ふたりと一緒にいたくなくて、ここに逃げてきた。あの部屋で何やってんのかって思うと……、眠れないんだ」


初めて聞いた、真夜中くんの気持ち。

絞り出すように発している声が、心に痛い。

夜の間、ずっと眠れない理由は、恋をしている証だったんだ。