深夜0時、キミと待ち合わせ。

それは、私の名前じゃないのに。

“無言姫”は、嫌なのに。

彼に呼ばれると、どうしようもなく嬉しい。

……泣きそうになる。


「真夜中くん……、いつもどこにいたの?聞いたよ、部屋に帰ってないって」


涙がこぼれ落ちないように、指で目の下に触れる。


「俺に会いたかった?……可愛いね」


ほら、こんな時にも、私をからかってばかり。


「だから、好きな人以外にそういうの言っちゃダメだって何回も……」

「うん」


椅子から立ち上がった真夜中くんは、私の元へ歩みを進めた。


「うん、分かってる」