深夜0時、キミと待ち合わせ。

重たい扉を両手で開けて、鼻をくすぐる本のにおい。

大好きな空間。

静かで、物音ひとつしない。

寮よりも、空気がひんやりとしている。

たくさんの不安と、少しだけの期待を抱いて、階段をゆっくりと上がる。

小さな足音ひとつでも、ここではよく響く。


1階、2階、そして……。


無人だった図書館に、人影を見つけた。


3階にある大きな机に、ひとりだけ。


本当に、いた……。


「真夜中……くん?」


昼の教室同様、パッチリと目を開いている彼は、瞬間的にこちらを見た。

目が合って、どくんと大きく心臓が跳ねる。


「無言ちゃん」