深夜0時、キミと待ち合わせ。

ひとりで校舎に戻っていく真夜中くんの足音が止まった。

進みも戻りもしない背中が、私の目に映し出される。

そして、


「あのさ!」


まだ赤いままの顔が、私をまっすぐに視界に捉えた。


瞬間、強い風がふたりの間に吹き抜けて、


「やっぱり、さっきの忘れなくていいから」


自分の髪の毛が、真夜中くんの姿を隠した。


風が落ち着いた時、私の目にはまた彼の背中が映っていた。