よかった。上手く誤魔化せた……、多分。

その後は、ふたりで慌てて朝食をかき込んで、何とか遅刻せずに学校に間に合った。


チャイムと同時に教室に入り、自分の席に着く。

私がはじめに視線を向ける場所は……――


……真夜中くん、もう来てる。
相変わらず、机に突っ伏して、眠って。


私が図書館から帰ってから、彼はいつまでいたんだろう。

ジーッと、凝視。

すると、私の念が伝わってしまったかのように、真夜中くんが顔を上げた。

寝ぼけ眼が、迷うことなく私を見る。

ゆったりと瞬きをして、唇だけでニコッと笑い、またすぐに机の上に体勢を戻した。