深夜0時、キミと待ち合わせ。

「ま、真夜中くん!」

「なに?」


なに?じゃないよ。

涼しい顔して、こっちを見ないで。


「っ……す」


好きな人以外にそういうことを言っちゃダメだって、何回も言ってるのに。


「……なんでもない。真夜中くんが変なこと言うから、びっくりしただけ……」

「え、俺、変なこととか言った?」

「言ったよ……。普段の方が可愛いとかなんとか」


真夜中くんは、首をかしげ、眉を寄せた。


「ほら、言ってないじゃん。変なこと」


……。

だから……、好きな人以外にそういうことを……。


……どうしよう。
すごく嬉しい。

その“好きな人”は、私じゃないと分かっているのに。



「あーあ、やっぱりのの、紗帆ちゃんと髪型おそろにしたかったなぁ」


ぷくっと頬をふくらませる柿崎さんに、内心申し訳なく思う。

だけど、可愛い子と同じ髪型にして、周りに比べられたくないという気持ちもあったり……。

特に、この人に。

私は、隣にいる真夜中くんを一瞥(いちべつ)した。