深夜0時、キミと待ち合わせ。

鏡の前で鼻歌を奏でながらメイクをしている柿崎さんを、横目で盗み見る。

可愛い……。

メイクのおかげだとか、生まれ持った容姿だとか、そういうのばっかりじゃない。

こんなの、ずるい……。

誰だって好きになるよ。
そばにいたのなら、なおさら。

隣の席とか……、絶対。


「紗帆ちゃん、お待たせ!はい、これ使っていいからねっ」


柿崎さんが、メイク道具を並べ、私に場所を譲ってくれたけど……

「……ごめんなさい、使い方分からなくて……」


ファンデーションに、マスカラ、アイライン。
チーク、アイシャドウ、リップ。

使う順番すら分からない。