深夜0時、キミと待ち合わせ。

「あのー……、その“姫”っていうの、やめてほしい……ですが。誰かが面白がってつけたあだ名だし……」


それで言うと、“真夜中くん”も、誰かが面白がってつけたものだろうけれど。

真夜中くんは、キョトンとした顔で、首をかしげる。

ちょっと可愛いなんて思ったことは、自分の胸にしまっておく。


「あー、そっか。友達いないから、知らないのか」


「友達いない」が、グサッと刺さった。

事実だけども……!


再びショックを受けている私を見て、真夜中くんはクスッと笑う。

顔がフッと陰って、彼の顔が近づいたことを知る。


「えっ……」

「音無さんさぁ、自分が可愛いって知らないんだ?男子共は近づきたいけど、本人が喋ってくれない。だから、“無言”で、“姫”。分かる?」