深夜0時、キミと待ち合わせ。

私の横を通り過ぎていく男子の誰かに、寮長に言いつけられたりだとか、学校の先生に言いつけられたりとかしたら……、停学くらいにはなるだろうか。

最悪な未来を思い描いて、青くなっていると、


「無言ちゃん?」


背中から、懐かしい声。

たった一晩聞かなかっただけなのに、こんなにも……。


「……真夜中くん」


顔を上げて、振り返る。

優しく微笑む顔に、愛しくて涙が出そうになった。


「何やってんの?ここ男子寮だけど。まさか間違えた?」

「違うよ……」


相変わらず、からかう態度が、心地いい。


「同室の子が、中にいるから待ってるの」

「へぇ?そんなことする奴、他にもいたんだ。てか、大丈夫?誰かにチクられたら、罰則とかあるかも」

「う、うそ……!」


描いていた最悪な未来が、現実味を帯びてきた。