気づいた時にはもう朝で、いつものごとく、柿崎さんの彼の声で目を覚ました。
『おはよう。いつまで寝てんの?早く起きて、俺に会いに来いよ』
……あれ?
寝ぼけ眼で、柿崎さんのスマホを見る。
この声、ここ以外でも聞いたことがある気がする。
テレビの中のタレントとか……
「……」
って、同じ学校なんだから、本人の声をどこかで聞いていて当たり前か。
ボーッとする頭で、柿崎さんを見る。
「ほにゃあ~、タケくんおはようぅぅぅ……」
また今日も、彼の夢を見たのかな。
本当に仲良し。微笑ましい。
『おはよう。いつまで寝てんの?早く起きて、俺に会いに来いよ。…………おい、ののか、なんだよこのセリフ!』
「うぅーん……、わかった、起きるよぉ……、怒んないでタケくん……。……ほあ?」
起きた。
柿崎さんは大きなあくびをして、目をこすり、焦点の合わない目で、私を見て笑った。
「おはよう、さほちゃん……」
「おはよう……。昨日はありがとう……」
「えへ……、話せるようになったら、いつでも言ってね。何でも聞いちゃう……、おなかへったね……」
まだ半分眠っているような柿崎さんを見て、笑みがこぼれる。
私、彼女と同じ部屋になれてよかった……。



