深夜0時、キミと待ち合わせ。

ここに大きな図書館があるから、スマホで電子書籍を買うって発想もなくて、持ち歩かなくても全く支障はなかったし……。


「しょうがないな。本読めないと困るだろうし、ちょっと待ってて」

「え?あっ……!」


肩がフッと軽くなる。

ガタンッと椅子を引く音が聞こえたと思ったら、気配が消えた。


うそ、どこかに行っちゃったの?


「ま、待って、行かないで……っ」


キョロキョロ視線を動かしてみても、やっぱり何も見えない。

窓を見れば、ふわりと淡い月の光が届くのに、真夜中くんの姿を映し出してはくれない。