中学の時。
お互い変わり者だった俺達は、自然と心を開き合って…
何でも話せる親友になった。
だから当然、俺の気持ちや生い立ちも知ってる訳で…
巧自身も、悩める青春時代を送ってた。
俺とは逆の母子家庭で。
その母親の仕事がら、いつも1人の夜を過ごして…ずいぶん寂しい思いをして来たはずだ。
週末はよく俺ん家に泊まって。
巧の持って来た食材で飯を作って、親父と3人で食卓を囲んだりした。
そんな巧は…
秀逸なビジュアルから恐ろしくモテて来て、多くの面倒くさい女と関わって来たし。
飲み屋で働く母親の影響で、小さい頃からその世界や女の裏を見て来たから…
恋愛にはかなり冷めてた。
だから余計、女を憎む俺の気持ちやその傷を理解してて…
自分の事のように、俺と同じ気持ちで、結歌に対して頭に来たんだと思う。
悪いどころか…
それほど本気で心配してくれてただけだ。



