俺は、夢を実現してた。
カフェスペースを考慮した間取りの、自宅を建てて。
桜菜が寂しくないように…
そこで、ブックカフェを開いてた。
「いらっしゃいませー!」
店内に入って来た女子高生に、オープンキッチンから声掛ける。
ディナーメニューでは、高めのコース料理とかも扱ってるけど。
ランチ&カフェメニューは、手軽な価格帯に設定してて…
特に夕方限定で出してるクレープには、学生達が集まってた。
「ほら!
これなんか誕生日にピッタリじゃない!?」
「うん、それよりさ…
メッセージ、ほんといいね。
なんか参考になる。
みんなはどのメッセージが好き?」
ブックコーナーに移った女子高生達が、メッセージ本で盛り上がる。
ここでは、それと同じ本の販売もしてた。
「んー?
まー全部読んだワケじゃないし、今回の参考にはなんないと思うけどさー…
あたしは断然コレかな」
それは、俺の1番大切なメッセージだった…



