"家族が持てるかっ!"

その言葉に、鋭く胸を突き刺されながらも。


「違います!
誓って、違います…!

僕はまだ22歳で、仕事の料理店も1年と経ってません。
ですが歳をとれば、長く働けば、相手を幸せに出来るとゆう訳ではなく…

真剣な気持ちに、年齢も職歴も関係ないと思います」


「…ふん、確率の問題だ!
実績と信頼は比例する。あるに越した事はない。

だいだい1年足らずの仕事で…
それまでは何してたんだ?
どうせコロコロと転職を重ねて来たんだろう」


返事に一瞬ためらったものの…

嘘を吐いたらバレた時、結歌との未来が失くなりそうな気がした。


なによりその仕事で、沢山嘘を重ねて来たからこそ…
正直に話す事で誠意を示したかった。



「前職はずっと…
ホストクラブで働いてました」


張り詰めてた空気に、亀裂が入ったように感じた。



「なんだと…、ホスト?

バカにしてるのかっ!
そんな腐った奴が娘と結婚だと!?
我々まで騙されると思ってるのか!

話にならんっ、今すぐ帰れ恥知らずめ!」