恋愛図書館

実を言うと、そう感ずいてた時期もあった…
だけど、さすがに何年もそんな筈はないと、とっくにその考えは消えていた。


「っ…

ごめん、俺っ…」

あまりに健気で一途な想いに…
言葉が詰まる。


「謝らないで!わかってるんだからっ…
余計惨めでしょ!?」


「そうじゃなくてっ…!」


文乃の気持ちは、狂おしいほどよく解る。

手に入らないかもしれない相手を何年も想い続ける…
切なくて、もどかしくて、やり切れない気持ち。


しかも文乃は、俺の心に揺るぎない存在が居るのを解ってて…!

それを側で見守りながら、ずっと…



「何で俺なんだよ…!」

思わず顔を覆って、零れた言葉。


「…

私だって、自分を問い詰めたいわよ。
あと、道哉の事も…

何でその子なのよ!って」


その言葉で、ハッと文乃に顔を向けて…
ため息が零れた。



そうだよな…
想いは理屈じゃない。

女を憎んでた俺が、結歌に溺れたように。


ずっと会えなくても、愛が募るように。