「一緒に帰る、か…
それはどーゆー意味だ？
いいだろう、説明しろ」


「ありがとうございます。

僕は、早坂道哉と申します。
結歌さんとは、１年ほどお付き合いをさせて頂いてて…
今は同棲しています」


ダタンッ！！

そこまで言い終えると同時、テーブルを叩き付ける音が大きく響いた。


「ふざけるなっ！

これだから一人暮らしなんか反対だったんだ！
こーやってだらし無い恥知らずな状況を招くのは目に見えてた！
だからあの時、縁を切ると言ったんだ！」


「いえ！結歌さんはっ、とても真面目でしっかりした女性です！

僕がどうしてもとお願いしたので、優しい彼女は受け入れてくれただけで…
なにより、決していい加減な気持ちでそうした訳じゃありません！

ご両親の許可を頂かなかった点は、お詫びの言葉もありませんが…
僕にとって結歌さんは、唯一無二の存在で。

僕達は結婚を前提に、本気で向き合ってます！」


「何が結婚だ！勝手な事を口にするなっ！
お前みたいな若僧に家族が持てるかっ！
どうせ仕事も中途半端だろう！

第一、そう言って娘をたぶらかしてるだけじゃないのか！？」