だからって。

親父の命の代償で守られたこの命を、投げ出せる訳がなかった。


俺だって必死に生きて来たんだ…!




だからクズ人間とか、ダメ人間とか…
頭がおかしい、普通じゃないとかって。

何も知らない初対面の相手から、言われる筋合いなんかないと思った。


言った方は、その場の感情を吐き出しただけで忘れてるだろうけど。
言われた方は、傷付いていつまでも心に刺さり続けたりするんだ。

だけど俺の事はいい。


今となっては、結歌への断定的虐待も許せないけど…

元々は。


ー親も、ろくな人間じゃない!ー

その言葉だけは親父までバカにされたようで…
どうしても、結歌の父親を許せなかった。



だとしても。

「ごめんな、親父…」


親父の評価まで下げた、俺の生き方にも問題があったよな…




そんな生き方を変えてくれたのが、キミの存在で。


出会った、キミの誕生日。

その笑顔に照らされた、
鮮やかに輝く景色を映して…



俺は、生きたいと思えたんだ。