そして帰路の途中、ふと思う。


"仲の良い家族"

家族そろって強調する状況に、違和感を感じた。


"何の問題もありません"だなんて…
むしろ、何かあるのを物語ってるように思えた。


何より…

ーあの子は昔は体が弱くて、学校も休みがちだったので、友達付き合いが苦手なんでしょうー

キミの母親の言葉と。


ー小学生の時、木登りしてたら落っこちちゃって!
ほらっ、いつもハメ外し過ぎてたからさぁー

おてんばで天真爛漫なはずの、キミの言葉が…
どこかズレてて、何かあると追い打ちする。


それにいくら友達付き合いが苦手でも、幼馴染みのマリちゃんとはすごく仲良かったし、心も許してた筈なのに…

その前からも姿を消すのは不自然だし、
自立したいなんて理由も腑に落ちない。



やっぱり、キミは何かを抱えてたんだ。

そう確信めいた気持ちになって…


いっそう後悔が押し寄せる。



あの時キミは、どんな気待ちでいたんだろう?

そして今も、抱えてる何かに苦しんでるんだろうか…


…胸が苦しくなる。