恋愛図書館

「手紙では、元気そうでしたか…?」


「ええ、とても。
何事もなかったように…」


「…

でも彼女には、抱えてる問題とかがありませんか?」


「…っ!

どうしてそんな事を聞くんですか?」

母親の表情と声質が固くなる。


「っ…、いえ、なんとなく…
ただ、結歌さんはご両親から、」

「言いがかりは止めて下さい!
私達は本当に仲の良い家族で、何の問題もありませんっ」


突然話を割ってきた、誤解の言葉に…
戸惑いと違和感を覚えた。


「…いえ、あの、…はい。

…その、天真爛漫に育てられたそうですが…
そんな彼女がこんな風に姿を消すなんて、何か理由があるように思えて…」

様子を伺いながら、続きを答える。


「ですから姿を消した訳じゃなく、自立したいからと言いましたよね!?」


「はい、でも!
僕はともかく、友人の前からは姿を消してる状況なので…」


「…

あの子は…
昔は体が弱くて、学校も休みがちだったので、友達付き合いが苦手なんでしょう…」


その内容にも、違和感を感じた…