恋愛図書館

「…

あなたの気持ちは、よくわかりました。

ですが、結歌の手紙に住所の記載はありませんし、私達にはどうする事も出来ません。

それに、主人があなたを許すとは思えません」


「…

だとしても、…お詫びを、したいですし…
もう1度、お話させてもらえませんか?」


どうする事も出来ない結歌との状況に、落胆しつつも…

出来る事から始めたかった。


本音を言えば…
詫びるどころか、許せない気持ちの方が勝ってるけど。

結歌との未来の為なら何でもするし、どんな屈辱にも耐えてやる!


あの時にも、それくらいの強い気持ちと覚悟があれば…
違う今があった筈なのに。



「…わかりました。

そろそろ帰って来ると思うので、上がって待っていて下さい」


客室に通された俺は…
今度こそヘマ出来ないと、緊張感を募らせた。






「時間は大丈夫ですか?
今日は少し遅いようです」


「はい、大丈夫です。
それより、結歌さんの事で聞いてもいいですか?」


待ち時間を利用して…
頷いた結歌の母親に、気になってる事を切り出した。