恋愛図書館

「だけ、って…
心配じゃないんですかっ!?
携帯の番号が変わって、もう2年以上経つんですよ!?
その間ずっと、手紙での安否しか解らないって事ですよね…?

だいたい自立したいって理由で、」


「いい加減にして下さい!
これ以上 私達家族を掻き回さないでっ…!」


掻き回すなんて、俺はただ!

遮って来た言葉に困惑するも…
…思い直す。


確かに俺は、身勝手だ。



中途半端な覚悟で、結婚挨拶に臨んで…
挙句、その場から逃げ出した。

そのくせ今頃になって、自分都合の感情を引き下げて…
迷惑も顧みず、押し掛けてる。



「本当に、至らないばかりで…
申し訳ありません。

身勝手なのは解った上で、どうか…
どうかお願いします。

結歌さんとは、言葉を交わさないまま別れてしまいました。

だからせめて、ちゃんと話をしないと終われませんし…

許されるなら、やり直したいです」


深々と、誠意を込めて頭を下げた。